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コロナワクチン、保坂区長も接種しますか?

世田谷区議会は、令和3年第1回定例会の代表・一般質問を終えた。今後は3月いっぱいかけて予算特別委員会が開かれ、各領域ごとに質疑される。私は運営委員でもあるので、円滑かつ有意義な委員会運営に力を尽くしたい。

今回、私は質問で大きく3つの事柄を取り上げたが、ここでは新型コロナワクチン接種について書きたい(録画はこちら。ひえしまの質問は0:47:40から)。世田谷区は92万人の人口を擁する都内最大の都市ということもあり、保坂区長はじめ行政の言動は、しばしば注目を集める。ワクチン接種についても同様で、これまで区長は、政府の対応をメディアなどで批判してきた。

たしかに、政府の情報は二転三転し、実施主体の基礎自治体として困惑することは理解できるが、接種を希望する区民からすれば、区長が文句ばかり言っていては、不安が増すだけである。そこを質した。

区はファイザー製ワクチンについて、区内19か所の会場での「集団接種」と、大きな病院のみで「個別接種」すると早々と決めてしまった。練馬区をはじめ他区では、「かかりつけ医」がいる診療所での個別接種がメインで、集団接種と併用するというスタイルである。世田谷区には800以上の診療所があるのに、なぜ活用しないのか甚だ疑問である。近くの「かかりつけ医」で接種できれば、何らかの基礎疾患のある方や、身体が不自由な方も安心できるはずである。しかも、医療従事者を接種会場へ毎回、呼び集める必要もない。

区の答弁は、「ファイザー製ワクチンの取り扱いに、不確定な要素が多いから」できない、ということだが、それならば、なぜ練馬区などでは出来るのか? 答えになっていない。後から供給されるとするアストラゼネカ製なら、個別接種も可能のような口ぶりだったが、先発のファイザー製ワクチンを速やかに多くの人に接種することこそ、当面最も有効な感染防止策であるはずだ。区の不作為を感じる。

保坂区長は私の質問の前日(2月24日)、衆議院中央公聴会に公述人として招かれ、そこでもワクチン準備について、政府の対応を厳しく批判。これを聴いていると、どうも区長はワクチン嫌いなのではないか、という思いが沸いてきたので、議場で「区長は率先してワクチン接種をするか?」と訊いてみた。すると、「率先ということはないが、受けたい」と答弁したので、接種はするようである。

いまのところ、ファイザー製ワクチンに大きな副反応があるという情報はなく、希望者に速やかに安全に接種することこそが、行政の使命である。そして、アフターケアも細やかに行わなければならない。どう考えても「かかりつけ医」での実施が適している。そのためには、日頃からの区内医師会との信頼、協力関係が一番重要である。このことは、練馬区長も明言していた。今後の世田谷区の取り組みを注視していく。