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インチキ答弁までして続行する「続・世田谷モデル」

保坂区政には呆れることばかりだが、インチキ答弁までして「続・世田谷モデル」を続けたいらしい。

わが会派(無所属・世田谷行革110番・維新=F行革)は、区が学校現場で行事前に行っている抗原定性検査を問題視している。私たちは「世田谷モデル」以来、区長の趣味に過ぎない非科学的な検査に多額の税金を投入することに、一貫して反対してきた。この「続・世田谷モデル」について、私は決算特別委員会で厳しく追及した(コチラ)。この時点では、12月で終了としていたのだが、今回、性懲りもなく保坂区長は来年3月まで続行する予算案を出してきたのである。

まず、学校現場で使用する抗原簡易キットについて、文科省は以下のように示している(詳細はHP参照。太字は筆者)。

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同キットは、(中略)幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校の前期課程並びに特別支援学校の幼稚部、小学部及び中学部においては、教職員が使用することを基本的に想定しております。児童生徒が登校後に体調不良をきたした場合は、保護者に連絡の上すみやかに帰宅させ医療機関を受診させることが原則ですので、引き続きこの対応を徹底してください。その上で、すぐに帰宅することが困難な場合や地域の実情により直ちには医療機関を受診できない場合に限るなど、補完的な対応として、小学校4年生以上の児童生徒が検査キットを使用することは考えられます。(以下略)
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そもそも国は、キットを児童生徒にではなく、教職員が使用することを想定している。しかし、世田谷区はこれを完全無視。後段に示してあるように、小学4年以上の児童生徒が使用する場合は、あくまで補完的対応とされている。区は恒常的に使用しているので、文科省の見解を否定しているに等しい。

シベリア超特急よろしく、世田谷区は明らかに暴走している。わが会派の桃野芳文幹事長が議会でその根拠を示すように質すと、区は国の「ワクチン・検査パッケージ制度要綱に関するQ&A」を持ち出してきた。答弁に立った所管の部長はQ&AのNO.18「抗原定性検査は無症状者には推奨されないとされているが、問題ないか。」との問いに対する答えである、「無症状者(本人が症状に気づかない場合を含む)に対する抗原定性検査は、確定診断としての使用は推奨されないが、無症状者の感染者のうちウイルス量が多いものを発見することにより、場の感染リスクを下げうるとの考え方に基づき、事前にPCR検査等を受検することができない場合にも対応する観点から、抗原定性検査も利用可能とする。」を引っ張り出し、「続・世田谷モデル」の正当性を主張した。

しかし、である。このQ&AのNO.3には「学校は対象となるか。」との問いがあり、回答は「学校等の活動については、引き続き、「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」等を踏まえた対応を行い、「ワクチン・検査パッケージ制度は」適用しない。」と明記されている。まともにQ&Aを読んでいるとは思えない。いや、読んでいない。こんないい加減な認識で議会答弁に立つとは、いったいどういう了見なのか。世田谷区教育委員会の質を物語っている。ここで触れられている「学校における衛生管理マニュアル」には、抗原簡易キットの活用について、「(前略)その特性として、結果をその場で得られること、特に有症状者に対して適切に使用した場合に有用とされています。」とある。検査は無症状者でなく、有症状者に有効というのが医学界の常識なのだが、保坂区長以下、世田谷区は頑なに無症状者にこだわり続けている。

このこだわりが区民にとって有益であるならば結構だが、世田谷モデルの大失敗で明らかなように、区長のパフォーマンスの果ての、税金の浪費に過ぎないのである。このことが、未だに繰り返されている。私たちは少数派であるが、区民の良識を示すために、最後まで徹底して闘う。