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計画倒れの保坂区政。予算に反対しました

長丁場だった令和4年世田谷区議会第1回定例会が終了。わが会派(無所属・世田谷行革110番・維新)は、一般会計予算に唯一反対した。

理由は様々あるが、一言で言えば「保坂区政の実行力のなさ」「ツメの甘さ」に尽きる。世田谷区は10年スパンの区政運営の基本計画を策定しているが、これをどう具体的に実現するかの中身を、「新実施計画」と名付けて公表してきた。この達成率がなんと4割ということが明らかとなり、完全に看板倒れとなった。

これまでの新型コロナ対策一つを取って見ても、「誰でもいつでも何度でも」と大騒ぎしたものの大失敗に終わった「世田谷モデル」に始まり、1日300人の処理能力を持ちながら、50人前後しか受検しなかったというPCR検査バスに至るまで、完全に見当が外れている政策を、躊躇なく実施するという迷妄ぶりである。血税を血税と思わない保坂区政のデタラメは、駅頭での検査キットばら撒きでも、いかんなく発揮された。

街づくりにおいても同様である。広域にわたる世田谷区は、5支所28地区に分けられているが、この役所が発明した鋳型は、区民の意識と相当乖離している。多くの区民は5支所の区分けくらいは頭に入っているだろうが、28地区のどこに属しているかはほとんど不分明に違いない。それにも関わらず、役所は28地区のまちづくりセンターを強化して、住民自治の拠点にしようと目論んでいるが、ほとんどの住民はその存在すら知らない。区民としては、役所にわざわざ出向かなくても、ネットを使ってその場で必要な手続きを処理する方がよいに違いない。それこそ60、70年代に革新自治体(もはや死語!)で流行った「シビル・ミニマム」の発想のままでは困るのだ。

そのためにも、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進を加速しなければならない。ということは、区もわかっているのだが、何しろ実施計画がズタボロなのだから、掛け声しか聞こえてこない。渋谷区のDX施策は目を見張るものがある。なぜ世田谷区はできないのか。とどのつまりは、区長の腕次第、ということに尽きる。

さて、最終日の議会は16時半くらいに終了し、その後、退職する区職員の送別会が行われる予定だったのだが、「あべ力也」議員(減税せたがや)が私に対して侮辱発言をしたせいで、懲罰委員会が設置されることになった。そのため、7時間もオーバーして開催できなかった。大変心苦しい限りである。この場を借りて、退職者の皆様に感謝の意を表したいと思う。

なお、あべ力也議員の懲罰については、次回詳述する。

(ひえしま・すすむ 世田谷区議会議員/日本維新の会)