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世田谷区長、国葬に半旗掲揚も参列もせず

安倍元首相の国葬が無事に営まれた。世論調査では賛否が分かれ、賛成よりも反対が上回ったとしきりに喧伝されたが、いざ実際を見てみると、2万人を超える人々が献花のために長蛇の列を作り、国内外から4183人が参列した。多くの人々が安倍元首相の偉大な功績を称え、心から哀悼の意を表した。

とは言え、首長の中には、公共施設や学校で半旗掲揚と黙祷を行わないこと、あるいは、一部の野党議員が式を欠席することなどを次々と宣言し、それを競う様は滑稽ですらあった。わが世田谷区も保坂区長が9月7日の定例会見でその旨を表明し、メディアでも報じられた。

私は同月22日の区議会本会議で一般質問に立ち、安倍元首相に対して弔意を示すのは日本国民として当然であると主張し、政府の決定プロセスの瑕疵や説明不足はあるものの、国葬と決まったからには、それに従うべきと指摘した。これに対して区長は、「(安倍氏の)7月の葬儀・告別式の際に区庁舎で半旗を掲揚し、弔意を示している」と述べ、国葬には「違和感がある」ので半旗掲揚や黙祷は行わないと答弁。「違和感」がどこから来ているのかは説明しなかったが、とにかく、国葬の際は世田谷区では何もやらないことを再度表明し、さらに「国葬は欠席する」と言明した。

繰り返すが、私は国葬と決したならば政治的主張を超え、人の死を悼むことが当然の行いだと思うが、往々にしてリベラルやサヨクと呼ばれる人にはそれがない。会場となった武道館の周辺で鳴り物入りで大騒ぎした連中を見るにつけ、常識を著しく欠いた半端者たちの醜さを否が応でも見せつけられた。まったく不快であった。

私が質問した前日の本会議では、共産党会派が「(保坂区長が)私たち(共産党)の申し入れに応え、国葬では半旗掲揚などは行わないと表明した」と述べたので、私はその点についても区長に質した。区長は「共産党の申し入れで決めた、というほど単純なものではない」と明快に答え、独りよがりの共産党の言い分は、すっぱり否定された(ひえしまの議会質問の様子はコチラ)。

いずれにせよ、人の死を政治利用してはならない。このことは、政府にも言えることで、日本維新の会は国葬に関する手続きを定める法案を提出する方針だ。ぜひとも、多くの人が納得できる国葬の基準を策定してもらいたい。