衆院選が終わり、日本の政治は激動の時代を迎えている。自公で過半数割れとなり、国民民主が躍進して、キャスティングボートを握った。維新は公明を打ち破り、大阪で全勝したものの全国展開には程遠く、公明は代表も落選した。
世田谷区は小選挙区の5区、6区を抱える。いずれも立民が当選し、自民は落選。比例復活もならず、世田谷区から自民の国会議員はいなくなった。このことが今後、世田谷の政治にどのような影響を及ぼすのかはまだわからない。
ひえしまが提案した投票済証(デザインはバージョンアップ中)
5区、6区を合わせた、主な政党の比例獲得票はどうなっているか、前回と比べてみよう。
前回(令和3年) 今回(令和6年)
自民 139497 104795
立民 101482 106389
公明 33004 25810
維新 73918 41306
国民 23006 63526
共産 42319 29826
まず、自民が約35000票減らしたのが目に付く。世田谷でも裏金問題が響いたと言えるだろう。同じ与党の公明も7000票余りの減。その減った分が立民に行ったのかと言えば、立民は前回から大幅増となったわけではない。維新はたった3年で30000票以上も減少させた。その代わり、国民民主が約40000票も大幅増し、これは世田谷でも全国的な傾向と軌を一にしている。ちなみに、今回の世田谷全域の投票率は58.82%。前回は66.4%だった。
第3極を標榜する政党の消長は激しく、国民民主がこの勢いを維持できるのかわからないが、維新について言えば、耳目を集める政策を喪失したままでは、消えゆくのみとなるだろう。国民民主も政策実現力を発揮できなければ、維新と同じ道を行くことになる。今後を注視したい。