ひえしまは世田谷区議会決算特別委員会で、2030年から世田谷区が予定しているプラスチックごみの分別回収について質問した。
世田谷区はプラスチックごみを「可燃ごみ」として扱うことをやめ、現在のペットボトル(キャップ)や食品トレイ以外に、プラスチック製品の分別徹底を区民に求め、「プラスチックごみの日」を別途、設定して回収するとしている。
ひえしまの質問で、このことにより、区の予算は年間約30億円増加し、人員はさらに1日約100人、専用自動車も1日約50台必要となることが判明。そして、すべてのプラごみを回収するわけでなく、食品用など汚れているものは、従来通り可燃ごみとして扱われるという。
プラごみをすべて焼却する、現在行われているサーマルリサイクルは、その熱を温水プールなどに生かしている。しかし、CO2の排出が温暖化の原因とされ、プラごみを燃やさないで回収し、再商品化するサーキュラーエコノミーへの転換が、政府主導で進められている。
そもそも、莫大な税金を投入し、多忙な区民に細かい分別の仕分けを強い、汚れたプラごみは今まで通り焼却し、どれほど温暖化防止に役立つのか甚だ疑問だ。実際、このような区民の声が区役所に届いていることも、ひえしまの質問で確認できた。
「プラごみは全部燃やせ」とは言わないが、現行のペットボトル(キャップ)と食品トレイのリサイクルで十分ではないだろうか。何十億もの税金を投入するなら、街の緑化やプラごみを出さない工夫の方に、使う方が賢明ではないのか。