ひえしまは世田谷区議会第1回定例会の本会議で、小池百合子・東京都知事が推進しようとしている、23区のゴミ有料化に反対の立場から、世田谷区の認識を質しました。

以下、質問と答弁です。
ひえしま 家庭ゴミの有料化についてお聞きします。先般、小池都知事が記者会見において、ゴミの発生抑制のために、都民の行動変容を促すとの狙いから、ゴミ袋の有料化を23区で進めたい旨の発言がありました。区民から疑問の声が届いており、私も反対であります。
現在、都内では多摩地域で、40リットルのゴミ袋が1枚60~80円で販売され、有料化が実施されています。小池知事によれば、多摩地域でゴミ減量に一定の効果があったとのことですが、多摩地域と23区とでは、ゴミ処理に関する歴史が違いますし、そもそも住環境が大きく異なります。多摩地域は大半が戸建てですが、世田谷区では戸建てだけでなく、集合住宅や店舗も数多く存在しています。有料化はコスト増大を理由にした不法投棄が増える恐れがあり、違反ごみを取り締まることになると、途方もない労力と莫大な出費を強いられることになります。何よりも、昨今の物価高騰が家計を逼迫させる中、さらなる負担を区民に強いることは事実上の増税であり、ゴミ有料化は区民生活の実情を無視した乱暴な政策であると考えます。特別区長会の会長である吉住新宿区長は「有料化は23区で一斉に始めるのが望ましい」との発言をされていますが、一方で「合意形成のハードルは高い」との認識も示しております。ゴミ有料化について世田谷区の見解を伺います。
答弁 環境負荷の軽減や、処理コストの削減、最終処理場の延命化など様々な観点から、行政、区民、事業者がごみの減量に取り組んでいくべきと考えており、そうした観点から家庭ごみの有料化は多くの自治体が導入し、ごみ減量に一定の成果を上げているものと認識しております。一方、区民の経済的負担の増加や、手数料収入を上回る行政コスト増加の可能性など様々な課題もあり、23区側での議論もこれからという段階です。区といたしましても、有料化をごみ減量や資源循環推進のための様々な選択肢の中の一つとして、引き続き慎重に検討・研究を進めてまいります。
ひえしま 都の環境局廃棄物審議会の資料などによれば、23区のゴミの排出量は年々減少傾向にあり、ゴミを有料化しなくても、すでに23区は減量に成功しています。世田谷区ではこれまで、ゴミ減量のために区民の行動変容を促す努力を積極的に行ってきたと認識しており、その成果が表れていると考えますが、具体的にどのような取り組みをしてきたのかということと、今後の施策をお聞きします。効果的な取り組みの一つに、教育現場での啓発活動が挙げられます。子どもだけでなく、子どもからの感化によって大人の意識変革、行動変容を促すきっかけにもなります。併せて、ゴミ教育についても伺います。
答弁 区では、可燃ごみの約3割を占める生ごみや、資源化可能な紙類の削減に重点を置き、生ごみ堆肥化講習会やフードドライブの実施、地域の古紙・古布回収の活動支援などによる区民の行動変容に取り組んでまいりました。また、新たな施策としてフードシェアリングアプリ事業者と連携した食品ロス削
減や、廃食用油を航空燃料に再生利用する「Fry to Fly Project」への参加を通じた廃食用油の回収促進の取組みを予定しているほか、生ごみを堆肥化するコンポストの購入支援に向けた検討を進めており、効果的なごみの減量と行動変容の促進に向け、積極的に取り組んでまいります。
ごみの排出抑制に向けた意識変容には、子どもの頃からの継続的な意識醸成が効果的であり、保護者の意識変容につながる波及効果も期待できることから、教育現場における普及啓発は非常に重要であると考えております。区では、保育園や小学校に出向き紙芝居による説明や体験学習用のごみ収集車による積込体験を通じて、子どもたちに楽しみながらごみについて学んでもらうとともに、授業でごみについてより深く学んでもらえるよう教育課程に合わせた環境学習用冊子を提供しております。引き続き学校現場との連携を深め、子どもたちへの普及啓発に重点的に取り組んでまいります。