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この際、学校9月入学実施を

本日(30日)、世田谷区立の小中学校は5月31日まで休業すると発表された。それまでプリント学習を実施して、決まった日時に提出させることになった。その後は土曜日や夏休みを使って補習授業をするという(リンクはこちら)。報道によると、政府の非常事態宣言は5月6日以降も1ヵ月程度延長されるとのことなので、これに倣っているのかもしれない。

いずれにせよ、あと1ヵ月同じような状況が続くわけだが、国民の心理的抑圧はすでに限界に達しているようにも思う。昨日、食料品の買い出しのためにやむなく外出したが、商店はシャッターを下ろしているにも関わらず、駅の辺りはかなりの人出であったし、どれくらいの人々がすでに都外に出て行ったかも想像がつかない。もう日にちで期限を設けることをやめ、感染者がある数まで減少し、それが何日か続けば解除するなどの目標を決めてもらえないと踏ん張れないし、このままでは宣言も有名無実化し、経済も停滞したまま崩れ去ってしまう。

教育に関しても同様で、学校の先生方は頑張って知恵を出してくださっているとはいえ、授業の遅れを取り戻すのは事実上不可能である。知識の伝達だけではない。教師と子、子どもどうしのコミュニケーションが置き去りにされたまま、急いで授業時間の総計だけ回復させようとすれば、必ず歪みが生じる。役人は数字の辻褄合わせしか考えないが、それこそ教育にまったくそぐわないということを強調しておきたい。学校開始を1ヵ月遅らせることで感染が治まっている保証はないのだから、国は思い切って9月入学に舵を切るべきである。

秋入学を実施する上での困難はいろいろ指摘されているが、そもそもかつての徴兵制の関係で4月にしたのだから、国難と言えるコロナ禍で9月に戻すというのも十分な理由になる。多くの法改正が必要とされているが、それならば夜を徹してでも国会を開いて政治家が仕事すればよいだけのことだ。宣言で国民に不自由を強いているのだから、それくらいやるべきである。9月入学となれば、教育現場は愚かしい数合わせで乗り越えようとはせず、余裕をもって将来を見渡せるようになるだろうし、子を持つ親としても腰を据えて準備に取り掛かれる。

政治家と役人は、うだうだ出来ない理由を並べている暇があったら、今すぐ仕事をするべきだ。もし、9月入学を否定する手合いがいるとしたら、生活の現場を知らない愚か者というスティグマが押されることを恐れよ。