非常事態宣言が延長される見通しだが、街場の経済はズタズタである。都内の飲食店のオーナーが先行きを絶望して自死したという記事が出ていたが、本当に心が痛む。政府の鈍い政策の繰り出しように、多くの国民は呆れ返っているが、一方で大阪の吉村府知事は、独自に自粛解除の基準を示すとのことで、府民の実生活を把握し、先手先手を打つ姿勢は本当に頼もしい。同じ維新の政治家としても誇らしく思う。非常時はそれぞれの首長の能力差を明らかにしたと言えよう。
きょうは憲法記念日である。施行されてからはや73年が経つ。現行憲法の限界は、コロナ流行でさらに顕著になった。政府は新型インフルエンザ対策特措法で対処することにしたが、何ら罰則もなく強制力も発揮できず、出口が見えないまま今日に至っている。これまで、わが国は湾岸戦争、阪神大震災、東日本大震災などあらゆる危機に対して、そのつど法律のみでしのいできた。これはどうみても付け焼刃であり、GHQ憲法と呼んでよい現行憲法の欠陥である。今後、たとえばテロやサイバー攻撃を受けた場合、またぞろ自衛隊法を改正して事に当たるというのだろうか。これでは、国民の生命・身体・財産を守ることはできない。非常時の権限を明確にした緊急事態条項を早急に憲法の中に定めるべきだ。
現行憲法の限界は、巻き起こる現実世界の危機的状況において、そのたびにクリアになってきた。巷を席捲しているコロナ禍も、それを見事に炙り出している。このままでは、安穏な国民の生活を長く保証することはできない。これは自明なことである。一刻も早い憲法改正が必要であり、そのリード役を日本維新の会が担うべきだ。私は私の立場で声を上げる(憲法記念日に際しての各党談話はこちら)。