昨日(5月14日)の報道では、区内の世田谷井上病院で新たに27人のコロナ感染者が判明したという。同病院において、先月感染者が出たことから、これまで患者や職員にPCR検査が実施され、その結果が提出されたことにより、合計31名となった。
今日は福祉保健委員会の傍聴に行ったが、区からはこういった情報すらもまったく報告されず、議員たちはニュースを見て初めて知るのだが、毎度、委員会を開いても感染者に関する情報提供はまったくなし。今日も議員たちの怒りは爆発し、委員会は予定時刻をはるかに超過した。
わが会派(無所属・世田谷行革110番・維新=F行革)からは、大庭正明議員が委員になっているので、大庭委員の質問で明らかになった、いくつかのことを書いておきたい。区は5月14日(昨日)から、感染者に関するHPでの報告形式を新しくした(参照)。これまでと陽性者のカウントの仕方を変えたので、今朝の新聞折込みをはじめ、各所で配布された区のおしらせ「せたがや」(写真)で、区長が言っている数字とは、前提が違ってしまっている。HPを見た人と「せたがや」を見た人では、数字の印象を自ずと異にするもので、情報の正確を期する、区民に余計な疑念を起こさせない、というような配慮にはまったく疎いことが露呈した。
先の井上病院もそうだが、死者が出た時でもまったく報告がなかったことについては、他の会派の委員からも当然、問題視された。そもそも、コロナ関連の報告は、保健所が関係することが多いので、自ずと福祉保健委員会で行われると委員たちは思っていたが、区のコロナ対策本部なるものは総務部にあるので、必ずしも同委員会でなんでも報告するとは決まっていない、というのが役所の言い分だった。言い訳というのは、何とでも言えるという見本を見せつけられた気がしたが、行政は縦割りなので、たとえば10万円給付の件は企画総務委員会、国保についてはやっぱり福祉かな、というように細かく別れ、一括して1つの委員会でコロナ関連を審議できるわけではないのだ。「情報公開の責任は誰にある?」と質せば、「政策経営部です」と答弁するので、これについてどの委員会で議論すべきなのか、ということもまったく判然としないのが本当のところである。どうせなら、私が委員の区民生活委員会でやってもらいたい。
昨日は39県で非常事態宣言が解除されたが、東京はまだ先である。学校再開もいつかわからない。たとえば、6月からスタートするとしても、コロナの第2派が来れば、また閉校になるだろう。そうなると、世田谷区は広域にも関わらず、たとえば北烏山の方の学校で感染者が出ても、南のほうの奥沢の学校も閉めるという、区内一斉休校をするというのが今の区の見解で、どういう因果関係があるのかわからないが、柔軟性を著しく欠くお役所仕事である。これは当然、文教委員会の所管なのか?
保坂区長の独りよがりの「仕事やってます」ツイッターとは裏腹に、役所は仕事をしていない。正確に言えば、保健所をはじめ現場は忙しいだろうが、区民のニーズを汲むことはまったく出来ていない。しかしそのことに気づかない(?)トップはというと、冗談のように充足感に満たされているようなのだ(区長メッセージ)。6月議会で厳しく追及する。