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マイナカード問題、政府の失敗に付け込む保坂区長

はっきり言って、「またか」という感を強くする。世田谷の保坂区長のマイナンバーカード批判である。政府の失敗をことさらあげつらって、メディアに出て目立つという手法は、政治家・保坂展人の十八番なのだが、それにしても、92万区民の利便性向上を無視した言動は、トップとしてあまりにも無責任ではないか。

新型コロナのワクチン接種の時も、区長は政府の方針について「自治体には出来ない」「説明責任を果たせ」と大騒ぎし、非協力的な言辞を弄した。私が区長だったら、不備は不備として指摘しつつも、すみやかに事業が行えるよう最大限努力するだろうが、初めから政府のやることを頭ごなしに否定して、評論家気取りで解説したところで、区民に何の利益がもたらされると言うのか。

政府の「なあなあ」より、区長の文句「たらたら」の方が、区民にとっては実害があると思うが、この先の展開は目に見えている。政府に盾突くなら徹底的にやるべきだが、決してそうはしない。マイナカードをネタに色々なメディアに出て、政府を散々非難した挙句、タイミングを見計らって、“政府のお達し通り”平然と事務作業を行うのである。政府のやり方が気に食わないなら、世田谷区だけ紙の保険証を使い続ければいい。そんな覚悟はないくせに、騒ぐだけ騒ぎ、目立ちたいだけ目立って、得するのは保坂区長だけである。

そもそも、マイナカードに難癖をつけるならば、とどのつまりは、役所のDX化を遅らせることにつながるのではないか。保坂区長は世田谷区にDX担当副区長を設けたように、この件の推進派だったはず。自分の政策の整合性などはどうでもよいということなのか。それに、こうしたデジタル化の作業は、なんでも初めから完璧に進むことはない。その都度、修正、見直しが必要だ。今回は大半が人為的ミスだというのだから、十分に改善の余地はある。区長は政府と同じ方向に目を向けて、将来を見据えた区民益を優先すべきだ。