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お粗末!区立小中学校「分散登校」撤回の顛末

保坂区長は4月1日、以下のように区立小中学校の分散登校を発表した。

その直後、私のもとに保護者の方から抗議の電話やメールが届き出し、内容は、異口同音に「分散登校を止めるように言ってくれ」「子どもや先生が感染したらどうするんだ」というものだった。私個人としては、目下の感染者数の急増からすれば、おそらく区は、早くとも5月の連休明けからの登校再開を探るものだと思っていたので、正直驚いた。区は自主判断で登校しなくても、欠席扱いにはしないと言っていたので、保護者の皆さんには「無理せずに休ませたらいかがでしょう」と言ったのだが、納得できない方々が多くいたようである。

教育ジャーナリストを名乗るくせに、保坂区長は相も変わらず分散登校の狙いをまったく語らなかったので、抗議の声はみるみるうちに大きくなり、私以外の議員にもかなりの苦情が押し寄せているとのことだったので、区役所に相当殺到したことは想像に難くなかった。仄聞するに、ある役人は、今回の“世田谷オリジナル”の分散登校は名案だと得意満面に語っていたそうだが、役人の発想というものは、往々にしてかくも一般区民とはかけ離れているものである。結局、発表してからわずか2日後の今日、撤回に追い込まれた。

私も今年小学校に入学する子どもがいるのだが、スケジュールはもとより、いろいろな準備を変更し、そう思ったら、また変更し、人にも頼みごとをしていたので、またそれを変えてもらい、と右へ左へ翻弄されっぱなしであった。おまけに、ついさっき、学童保育も中止する、入学式も取りやめる、と小出しに発表するせいで、保護者としては対応するだけで疲労困憊である。一貫したビジョンがないから相次いで変更を重ねることになるわけで、これほど区民を不安に晒すとは、まったくとんだ“教育ジャーナリスト”と言わざるを得ない。自分の得意分野でこれだから、あとは推して知るべしである。私は怒っているし、多くの区民も同様だ。この決着はリング(議会)でつけるしかない。