今年2月、世田谷の区立保育園の男性保育士が、園児にわいせつ行為をした容疑で逮捕されていたが(コチラ)、この度、強制わいせつ罪で有罪判決を受け、区は職員を懲戒処分にした。
実は同じ時期に、区内の私立認可保育園で、園児の額を指で弾くなどした保育士が処分されている(コチラ)。
事件化されているものは一部に過ぎず、実感としては、保育に関する相談はけっこう多い。保坂区政は「子ども全力応援予算」なるものを打ち出しているが、安全・安心の構築は杜撰といえる。
今年4月、こども基本法が施行された。世田谷区もこれをよく理解して子ども・若者政策を実施していかなければならないが、保坂区政は子育てする親の利便性ばかりに目を向け、子ども自身の幸福を考える視点に乏しい。言うまでもなく、親のバックアップは必要であり、充実させていくことは必要だが、だからといって、現在置かれている子どもの状況を汲み上げる仕組みづくりを後回しにしてよい、ということにはならない。
私が先の議会で取り上げた、区立中学校での体罰事件は、半年以上も調査せずに放置されたままだった。指摘されなかったら、このままウヤムヤにするつもりだったのだろう。さすがに、この件に関しては区長も驚きを隠せなかったが、「知らなかった」では済まされない。
世田谷区は長く「保育の質」を意識してきた。そして、保坂区長の4期目のテーマは「教育改革」である。つまり、子ども・若者政策を最重要として掲げている。保坂区政はいつも看板倒れだが、未来のためにそうならないよう、厳しくチェックしていきたい。