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小池都知事の会見に思う

小池都知事の緊急会見をネット中継で見た。内容としては緊急を要するものでもなかった感じで、多くの国民、都民が期待していたであろう、情報や指示などといったものはなかった。安倍総理の会見も同じだったが、国民が知っている、あるいは予想できる範囲を超える情報を提供できない会見は、何の意味があるのか正直わからない。仕事しているぞ、という政治家の言い訳に過ぎないと思われても仕方ないだろう。

数日前から4月1日前後にロックダウンが始まる、といった情報が私のもとにもいくつかの方面からもたらされていて、これについては、実は色々なところで広く流布されていたようで、菅官房長官が会見で内容を否定したという。他方、大阪の吉村知事は「緊急事態宣言を出すべきだ」と発言しており、感染者が急増してからでは遅いのだから、吉村知事の見解に私は賛同する。しかし、安倍総理の初動の甘さに見るように、吉村知事のように強力かつ的確にリーダーシップを発揮できる政治家は、残念なことに少ないということなのだが、小池知事の選挙を睨んだ安全運転が、都民の生命を奪うことにならないことを祈るばかりだ。

私はオウム真理教問題に取り組んでいるが(世田谷区には未だに拠点がある)、これも事件が起きたときに破防法を適用していれば、ずるずると問題を引きずることはなかったはずなのだ。結局、政治家が責任を負って国民を守る気概がないからこうなるわけで、妙な予定調和が支配する日本の政治は、やはり非常時にあまり役に立たないという事例の一つとして、このコロナ禍が加えられなければよいが、と切に思う。