9日に行われた決算特別委員会(文教領域)で、「真のインクルーシブ教育」について質問しました。詳細はネット録画をご覧ください。
https://twitter.com/hieshima_susumu/status/1314524077739057153?s=20
文科省によれば、特別支援学校に通う児童生徒が約14万5千人と、過去最多となりました。また、通常校にある特別支援学級に在籍する子も、過去10年で倍増ということで、もちろん、世田谷区も例外ではありあません。
インクルーシブ教育は、情緒障害のある子などと、ない子を“ごった煮”に教育することではありません。文科省もそれぞれに適した教育を自治体が整備することを指導しています。しかし、理念を取り違えた「インクルーシブ教育」が跋扈するせいで、子どもはもとより、現場の教師や保護者が対応に苦慮しています。
私のもとに、発達障害のある子をお持ちの保護者から相談があり、希望しているのに特別支援学級に入りづらい現状があることを指摘しました。「何でも一緒が一番いい」とする一部の風潮の犠牲者でもあります。質問で触れていますが、情緒障害などがある子が、特別に秀でた能力を持っているケースも多々あり、障害があろうがなかろうが、それぞれの子がそれぞれの能力を伸ばし、社会で活躍できるよう後押しすることが教育の役割だと考えます。そのために、行政は出来る限り様々なメニューを用意する必要があります。
ややもすると、「みんな一緒が一番いい」というおかしな「同調圧力」がある現場ですが、区の教育が健全に行われるよう、しっかりチェックしてまいります。
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無所属・世田谷行革110番・維新の質疑を始めます。
〇区のインクルーシブ教育の在り方についてお聞きします。今年8月、文部科学省が公表した学校基本調査によると、特別支援学校に通う児童生徒が約14万5千人と、過去最多となりました。また、通常校にある特別支援学級に在籍する子も、過去10年で倍増という、大変な増加傾向にあり、もちろん、世田谷区も例外ではありません。今後、ますます支援に力を入れていかなければならないと考えます。以下、発達障害や情緒障害のある子どもの教育についてお聞きしますが、区では小中学校に特別支援教室である「すまいるルーム」を開設しています。まず、「すまいるルーム」とは何かということと、在籍する児童・生徒数を教えてください
〇「すまいるルーム」に通えるようになるまでの一連の手続きを教えてください。
〇まず、就学相談が入口だと思いますが、私のもとには、発達障害のあるお子さんをお持ちの保護者から、「すまいるルーム」に通わせたいと相談したが、「すまいるルーム」の利用は必要ないと言われた、という声が届いています。こういう場合の利用できない理由を教えてください。
〇また、就学相談の段階では、「すまいるルーム」の利用を希望していなかったが、入学後に「すまいるルーム」に通いたい、となった場合はどういった対応をしているか教えてください。
〇この変更にあたっての手続きがけっこう大変だった、という声があります。このあたりはどう認識していますか?
〇「すまいるルーム」の利用にあたって、それ相応の判断が必要だということは理解できますが、そもそも、就学相談が行われるよりも前の早い段階から、幼稚園や保育園に対してなど広く周知すれば、障害のある子をお持ちのご家族も、余裕をもっていろいろと検討できると思うのですが、見解を聞きます。
〇「すまいるルーム」のほかに、区は「学校生活サポーター」という方を配置していますが、これはどういった役割を担っていますか?
〇特別な支援が必要なお子さんへの人的支援ということですが、回数を増やして欲しいという声が、障害のある子の親御さんからも、そうでない子の親御さんからもあります。通常学級では、双方の子どもが同じ授業を受けていますから、実際問題として様々なトラブルもあると聞いています。学校によっては、障害のある子をベテラン教師が受け持つクラスに集めて指導するなど、現場はいろいろと対応に苦慮しているようですが、回数や人員は足りているという認識ですか? また、現場教師の支援は十分だと考えていますか?
〇インクルーシブ教育について、文科省は「インクルーシブ教育システム」という言い方をしていまして、HPでもその趣旨を公表しています。これを読みますと、障害のある子とない子が同じ場で共に学ぶことはもちろんですが、そのまま引用しますと、「個別の教育的ニーズのある幼児児童生徒に対して、自立と社会参加を見据えて、その時点で教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供できる、多様で柔軟な仕組みを整備することが重要である」として、特別支援学級や特別支援学校の整備の必要性を訴えています。発達障害、自閉症など情緒障害のある子どもが特別な能力を持っているという例は、広く知られるようになりました。そういった子の能力を伸ばしてあげたい、という思いで、通常学級ではなく、あえて、特別支援学級の入学を希望される保護者も大勢いらっしゃいます。この声に区はしっかり応えるべきだと思いますが、今後の特別支援教育の在り方と計画について、教育長の見解を伺います。
〇最後にコロナ禍における学校教育についてお聞きします。とくに保育園や幼稚園から上がったばかりで、環境が大きく変わった小学1年生は、学校に十分に慣れることができないまま、多くの授業が押し寄せてきていて、メンタル面での問題が心配されます。実際、体調を崩して休む児童がいることも聞いています。保護者からはどのような相談があるか。教育委員会はどのようにフォローしているかお答えください。
〇学校を休んでも欠席扱いしないということだが、この措置はいつまでなのか。
〇小学校の音楽の授業では、マスク着用で歌は歌わせない、ということをしているそうですが、この状態はいつまで続くのか。もっと工夫することはできないか見解を問います。
〇以前、私の質問で取り上げましたが、中学校の修学旅行についてお聞きします。今月2日、文科省から修学旅行について、できる限り来年3月までに実施するよう求める事務連絡が出されました。ほかの会派も指摘していましたが、コロナ禍で軒並み行事が中止に追い込まれ、子どもたちの思い出作りや楽しみが奪われています。私たちの会派は、修学旅行実施の可否については、各学校の裁量に委ねるべきだと主張し、教育委員会もその旨答弁されました。国の施策で「GO TO トラベル」が展開されており、今月1日からは東京発着の旅行も対象に加わりました。当然、コロナの感染防止策はしっかり講じなければなりませんが、諦めていた学校も、催行の機運が盛り上がるのではないかと思いますが、現在、中学校の修学旅行の計画状況はどのようになっているか教えてください。
〇修学旅行を実施する、とした学校については、教育委員会には惜しみないサポートをして頂くよう要望し、質問を終わります。