ひえしまは予算特別委員会で「脊柱側弯症」の学校健診について質問しました。脊柱側弯症は、背骨が左右に曲がってしまう病気です。先天的なものや事故など外傷によるもののほか、原因不明のものがあり、突発性側弯症が全体の80％を占めます。突発性側弯症は、ほとんどが思春期に発症し、男子に比べ女子に多いことが知られています。変形が進むと内臓を圧迫し、呼吸障害や心不全を起こす恐れがあるなど、早期発見と治療が極めて重要です。そのため、小中学校での検診が義務づけられてきました。検査方法は学校医が姿勢をチェックする視触診と検査機器を用いたモアレ検査があり、世田谷区は前者の方法ですが、実態は家庭でのチェックにすべてを任せており、早期発見が可能なのか疑問の声が上がっています。13～14歳女子の側弯症の有病率は約2.5％とのデータがあり、視触診を実施している自治体の発見率は低い、との専門家の指摘があります。一方、モアレ検査の見落とし率は0%で、世田谷区も早急に導入すべきであると強く訴えました。

区はこれまでモアレ検査について検討を重ねてきたが、検診時に子どもたちの上半身を裸にしなければならず、プライバシー保護が難しいこと。そして、予算がかかるとの理由で見送った、と答弁。しかし、工夫次第でプライバシー保護は可能であり、予算も小中学校で実施した場合でも、毎年約2000万円かかるに過ぎません。区の税収は好調であり、貯金も膨れ上がっています。これでは、子どもの健康を守る意識が低すぎる、と言わざるを得ません。ひえしまは、これからも実現に向けて粘り強く要望して参ります。